研究課題/領域番号 |
15H02920
|
研究機関 | 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基 |
研究代表者 |
塚崎 英世 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基, 能力開発院, 准教授 (60648913)
|
研究分担者 |
松留 愼一郎 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基, 能力開発院, 名誉教授 (10157331)
前川 秀幸 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基, 能力開発院, 准教授 (20649199)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 能力開発体系 / 技能の習得過程 / 教材作成 |
研究実績の概要 |
平成28年度は、5名の卓越した大工技能者、それに近い技能を有する技能者に対して、「道具の手入れ」、「道具の使い方」、「墨付け」、「規矩術」などに関する技能・技術要素に関して、「いつ、どこで、誰から、どのように」習得したかに着目したヒアリング調査を行った。また、ヒアリング調査と同じ項目をアンケート形式にして各地の建築大工技能者54名に対して調査を行なった。 その結果の内、金槌・玄能、鋸、のみ、かんな等の基本的な手工具の使い方と手入れについては、概ね80~90%が入職1~3年目に習得していると答えているが、かんな、のみについては4~6年目、10年以上と答えた者もそれぞれ10%程度存在することがわかった。これはかんな等の研磨や仕上げ削りがより高い技能レベルに至るまでは、4年以上の相応の年数を必要としていることなどを明らかにした。 また「規矩術」に関する教材作成は、技能検定建築大工1級に含まれている技能要素に関する教材を開発した。この教材は3DCAD、3Dプリンタによる出力モデルから構成される教材で、従来の「展開図」を用いて指導する方法と習得度の違いについて比較検討を行なった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では卓越した大工技能者らが、どの文献を参考としたのか、どの歴史的な建築物を参考としたのかなどをヒアリング調査し、回答を得た文献の調査、建築物の実地調査を行なう予定であったが、技能技術要素に関するヒアリング項目が多数あり聞き取り調査が十分に行えなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
平成28年度のヒアリング調査結果、アンケート調査結果に基づき、卓越した大工技能者らが、どの文献を参考としたのか、どの歴史的な建築物を参考としたのかをヒアリングして、回答を得た文献の調査、建築物の実地調査を行なう。 「規矩術」に関する建築大工技能検定2級、3級に関する3Dプリンタ出力モデルを作成し、教材化する。これらをまとめて職業能力体系と職業訓練カリキュラムの提案をする予定である。
|