研究課題
平成27年度は、構造化アカデミック・ポートフォリオ(SAP)の作成ワークショップを2回開催した。このワークショップでは、従来の事前課題に加え、新しく開発したSAPチャートを加えたワークショップ設計とし、直接アカデミック・ポートフォリオ(AP)を3日間で作成することができた。このSAPチャートについては、学会において発表を行った。従来のTPを作成してAP作成するという6日間かかっていた期間を短縮した。1回めのワークショップでは12名、2回めのワークショップでは10名がAPを作成した。また、ワークショップ中の作成者(メンティー)とその支援者(メンター)との1対1のミーティング(メンタリング)の質保証を目指したメンタリングチェックシートを開発し、その効果を検討した。この結果については学会において発表を行った他、現在論文として投稿中である。メンタリングについては、参加者の許可を得て録音をしており、平成28年度にこの分析を行い、インタビューなどとあわせて、メンタリングの質を高める工夫やメンターおよびスーパーバイザーの研修の設計などに役立てる予定としている。また、ウェブサイトである、ティーチング・ポートフォリオ・ネットには、随時ワークショップの情報が配信される仕組みをととのえた。さらに、ワークショップにおいて、ポートフォリオの書類をメンターメンティーで共有することで、運営の支援を目的とする仕組みを設計し、構築を行った。
3: やや遅れている
メンターおよびスーパーバイザーの役割と資質抽出については、ワークショップの開催日程が遅かったために、データ収集は行ったもののその解析を当該年度中に行うことができなかった。また、インタビューについても、実施時期ははワークショップ実施直後がその役割についての意識が活性化されているため、のぞましいが、そのタイミングがあわなかったため、未実施である。来年度にデータ収集および分析を行いたいと考えている。
連携研究者の協力を得て、引き続きワークショップの実施を行うとともに、メンタリングの録音およびインタビューデータを収集する。ウェブサイトにおけるワークショップの支援については、システム構築を行ったものの、既存のSNSが安定的で汎用性も高いため、その活用可能性についても考えたい。
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Information Engineering Express
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大阪府立大学工業高等専門学校研究紀要
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http://www.teaching-portfolio-net.jp/