研究課題/領域番号 |
15H02964
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地理学
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研究機関 | 東北大学 (2018) 立命館大学 (2015-2017) |
研究代表者 |
中谷 友樹 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (20298722)
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研究分担者 |
井上 茂 東京医科大学, 医学部, 教授 (00349466)
松田 亮三 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (20260812)
田淵 貴大 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, がん対策センター疫学統計部副部長 (20611809)
米島 万有子 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 准教授 (20733281)
矢野 桂司 立命館大学, 文学部, 教授 (30210305)
埴淵 知哉 中京大学, 国際教養学部, 教授 (40460589)
伊藤 ゆり 大阪医科大学, 研究支援センター, 准教授 (60585305)
花岡 和聖 立命館大学, 文学部, 准教授 (90454511)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 健康地理学 / 空間疫学 / 社会疫学 / 公衆衛生学 / 社会格差 / 地理情報科学 / 近隣 |
研究成果の概要 |
本研究では、居住地の地域指標を通して日本における健康の地理的格差の推移およびその形成過程の理解を目的とした。第1に、地理的剥奪指標(地域の貧困度)や徒歩による生活の充足度を計測するwalkability指標など、様々な小地域指標を構築した。第2に、1995年から2014年の期間を対象に、死亡率の地理的な健康格差の存在とともにその相対的な格差が拡大する趨勢を確認した。第3に、居住地移動者の分析や、異なる環境に住む高齢者の追跡調査の分析を通して、歩行に適した環境に住まう高齢者ほど歩行量や身体活動の衰えが乏しいことなど、居住地域の環境を介した健康の地理的格差の形成過程に関する知見を得た。
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自由記述の分野 |
地理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、低経済成長や格差拡大の社会的懸念が日本社会において問題とされるようになった「失われた20年」において健康の相対的な地理的格差が、様々な死因・年齢層において拡大していることを確認した。このような健康格差の形成について、人口移動による居住地・近隣環境の選択・選別がなされ、また地域に長期間居住することでこれに対応した健康水準が形成される関連性を確認した。このことより、居住環境の違いが健康格差を作り出す1面であるとともに、健康ならびに健康形成に資する健康習慣の形成・維持には、好ましい居住地環境の形成の視点が重要であることが示唆された。
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