空間解析においては,空間スケールが重要な役割を果たす,どのような解析手法にも空間スケールの概念が内包されており,解析結果は常に空間スケールに依存する.ところが従来の空間スケール表現は,格子網による集計や,K関数法における円の半径など様々であり,汎用性がないことから,同一のスケールで解析結果を比較することが困難であった.そこで本研究では,探索的空間解析のための新たな空間スケール表現を開発し,解析結果を空間スケールの関数として表す方法を開発した.具体的には,元の空間オブジェクト分布に対して様々な平滑化を適用し,その結果をスケールによって微分することで,解析結果をスケールの関数として表現した.
|