研究課題/領域番号 |
15H02977
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
桑名 一徳 山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (30447429)
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研究分担者 |
寺島 洋史 (石原洋史) 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (20415235)
林 直樹 神奈川工科大学, 工学部, 准教授 (00377839)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 火災 / 爆発 / シミュレーション / 燃焼反応 |
研究実績の概要 |
本研究では、火災・爆発シミュレーションに特化した総括反応パラメータを整備し、状況に応じて最適な反応パラメータを選択できる方法論を検討することを目的とし、次の三つのタスクが設定されている。タスク1は総括反応パラメータの導出であり、詳細反応シミュレーションの結果を再現できるような総括反応パラメータについて検討する。タスク2では実験結果と比較するなどして反応パラメータの妥当性を検証し、そしてタスク3では最適な総括反応パラメータを選択する方法論を検討する。それぞれのタスクについて、研究実績の概要を以下に記す。 タスク1(総括反応パラメータの導出): 前年度に引き続き、爆発現象のシミュレーションで重要な、伝播火炎の加速現象を再現できる総括反応パラメータについて検討した。1次元の対向流火炎について総括反応シミュレーションと詳細反応シミュレーションの結果を比較しながら、最適な反応パラメータについて検討した。さらに、火災シミュレーションで重要な、消炎現象についても検討を開始した。 タスク2(総括反応パラメータの妥当性検証): 火炎の不安定な伝播現象に関して、詳細反応シミュレーションを実施した。また、液体燃焼の実験を実施し、数値シミュレーションの結果と比較することにより、妥当性を検証した。 タスク3(最適な総括反応パラメータの選択方法の検討): 前年度に引き続き、複数の燃焼形態が同時に現れる場の代表例として、トリプルフレームの数値計算を実施し、火炎構造を定量的に評価することを試みた。熱発生速度やmixednessおよびflame indexと呼ばれる物理量の分布を比較し、これらの指標で火炎の性質を評価できるか検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画で設定した三つのタスクについて、前年度から引き続き検討するとともに、新たな燃焼実験、数値シミュレーションを開始し、得られた結果の理論的な考察を進めている。三つのタスクそれぞれについて、おおむね計画通りに研究が進捗しているため、現在までの進捗状況はおおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、火災・爆発シミュレーションに特化した総括反応パラメータを整備し、状況に応じて最適な反応パラメータを選択できる方法論を検討するという目的を達成するために三つのタスクが設定され、現在までおおむね計画通りに研究が進展している。今後も、引き続き妥当性の検証まで含めて総括反応パラメータの整備を進める予定である。
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