本研究は、1)既存海岸林の減災機能強化(人工堀・盛土との組み合わせ)、2) 既存堤防や段落ち部の減災機能強化(樹林帯、二線堤、杭等との組み合わせ)、3)実流木の挙動と衝撃力把握・捕捉機能強化,4)堤防の粘り強さ向上に資する盛土の三次元的洗掘特性把握,5)多重防御効果解析に有効な津波解析モデルの構築・検証・現地適用,を目的とする。実験と数値解析の結果、(1)多重防御構造のエネルギー減衰機構、(2)海岸林と他構造物の組み合わせ方、(3)実樹木の浮遊特性と捕捉機構、(4)実樹木の津波時破壊を考慮した上での減災に適した海岸林構造、(5)堤防の凹凸が三次元的な浸食特性に与える影響、に関する知見を得た。
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