本研究では以下の①②2つの研究を計画している。①ヒトiPS細胞のゲノム安定性を担保した大量培養法開発については、早大で既に開発済みのS-TGPを出発点とし、効率良く開発と普及を図る。具体的には1)種々のS-TGPを用いて東大で大量培養を実施し、2)京大でゲノム安定性解析を行う。次に、ゲノム安定性が確認できたS-TGPを、3)国内の他機関へ配布し、検証を依頼。 検証結果を基に、4)早大でS-TGPの開発を行う。さらに新たに開発されたS-TGPを用いて、同様のループで検証開発を行う。②ヒトiPS細胞から作成された3次元組織形成の為の基盤技術開発については、既に報告されている網膜、心筋の分化誘導方法をS-TGP培養へ応用する。既報の分化誘導条件はそのままに、S-TGPの組成の適正化により、より効率的・特異的な分化誘導の基盤技術を確立する。最終年度には臨床応用への基盤技術の仕上げとして、各種安全性試験を行う。
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