研究課題
当該年度は、これまでの実績を踏まえ、①ポリマー製フォトニック結晶ナノ共振器アレイの設計・作製と特性評価、②ポリマー製フォトニック結晶ナノ共振器表面へのプローブDNA固定化とDNAメチル化の検出を試みた。これまでの実績では、設計したフォトニック結晶ナノ共振器は、特定波長の光を高倍率で閉じ込め・増幅させる機能を有する。加えて、設計したフォトニック結晶ナノ共振器は、ポリマーを基材として用い、ナノ構造を鋳型を介してポリマー上へ転写する技術であるナノインプリントリソグラフィーを用いて作製することから、安価・簡便に作製することも可能である。設計・作製したポリマー製フォトニック結晶ナノ共振器アレイは、微細な領域に複数のナノ共振器を有し、個々のナノ共振器内で特定波長の光閉じ込め・増幅が可能であることが明らかとなった。加えてナノ共振器アレイは、pHや周囲の屈折率を変化させることで光学特性を変化させることにも成功した。これは、本研究目的であるエピゲノム解析への応用だけでなく、イオン等の小分子検出等の種々の応用も可能であることを明らかにすることができた。また、DNAメチル化の検出については、メチル化DNAを検出することに成功した。しかし、高濃度のメチル化DNA溶液においてのみ検出が可能であることから、今後は低濃度のメチル化DNAも検出可能とするべく、フォトニック結晶ナノ共振器の更なる感度向上に向けて検討を行う必要があることが明らかとなった。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Analytical Sciences
巻: 33 ページ: 1247-1251
https://doi.org/10.2116/analsci.33.1247