本研究では,力学的アシスト装置がヒト歩行動作に与える影響を理論的および実験的に解明し,リハビリ分野への応用を検討することを目的として以下の成果を得た. 1)アシスト装置設計のための指針を得るため,できるだけ簡略化した歩行力学モデルとして胴体部を付加したコンパスモデルを作成し,シミュレーションにて安定な定常歩行再現に成功した.2)この力学モデルを用いて,アシスト力を付加してヒト歩行動作に与える影響を調べた結果,歩行比が変化すること,歩行速度が向上すること,ヒト歩行に要するエネルギーが低下することがわかった.3)本力学的アシスト手法をリハビリ分野に応用し,歩行改善が可能であることがわかった.
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