本研究では、運動が抗酸化酵素を産生する分子メカニズムを解明し、筋萎縮を軽減する効果的な方法の確立と応用を目的に研究を実施した。実験では、オートファジーを調節するタンパクによる抗酸化酵素の産生制御に着目し、着目したタンパクの骨格筋における役割を培養細胞とマウス個体を用い立証した。さらに、このタンパクを筋特異的に欠損したマウスを作成し、運動による抗酸化酵素の産生に対する役割を立証した。その結果、運動による抗酸化酵素の増加には、オートファジーを制御するタンパクの活性が重要な役割を果たすことを立証した。今後、このタンパクを効果的に調節する運動方法を確立することで筋萎縮への応用が期待できる。
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