研究課題/領域番号 |
15H03084
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
吉川 弘明 金沢大学, 保健管理センター, 教授 (10272981)
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研究分担者 |
足立 由美 金沢大学, 保健管理センター, 准教授 (30447677)
三浦 佳代子 金沢大学, 保健管理センター, 助教 (10597412)
小笠原 知子 金沢大学, 保健管理センター, 特任助教 (20772586)
岩佐 和夫 金沢大学, 医学系, 准教授 (10345613)
横山 茂 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 教授 (00210633)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | メンタルヘルス / 自閉スペクトラム症 / 大学生 / 香り / 自律神経機能 / 睡眠 / 活動量 / 心理検査 |
研究実績の概要 |
(目的)大学の学生相談室を利用した学生(S群)と利用したことがない学生(H群)の違いを明らかにし、「香り」の日常的使用が与える効果を検討する。 (方法)S群(37名), H群(68名)を被験者とした。トップノート、ミドルノートが異なる5種類の香水の中から心地よいと感じる香りを一つ選択し、サンプル(A)とした。対照として、蒸留水をサンプル(B)とした。研究方法はクロスオーバー試験で、1週間ごとに(A)、(B)のサンプルを毎朝1回使用し、1週間ごとに指尖脈波と心理検査を調べ、睡眠深度と運動量を連日記録した。 (結果)S群とH群の比較:1)心拍変動スペクトル解析:S群は交感神経活動が高く、副交感神経活動が低かった。サンプル(A)の使用により、副交感神経活動はH群と同等になった。2)睡眠解析:S群では寝返り回数が多く、覚醒時間が長かったが、サンプル(A)の使用によりH群と同等になった。3)活動量解析:S群では歩数合計、生活活動エクササイズ合計がH群より少なかったが、サンプル(A)の使用によりH群と同等になった。4)SF-12による解析:S群は身体機能、社会生活機能、日常役割機能、心の健康において点数が低かった。サンプル(A)の使用によりH群と差がなくなったものがあったが、日常役割機能(身体、精神)、社会生活機能はS群の得点が有意に低かった。5)STAIでは特性不安、状態不安ともにS群で高かった。レジリエンス尺度はS群で低かった。これらはサンプル(A)を使ったときも同様であった。6) AQはS群の方が、高得点であった。7)WAISではIQに差はなかったが、言語理解がS群で有意に高く、作動記憶はH群で有意に高かった。ディスクレパンシーの数はS群において有意に多かった。8)GAD65抗体:H群、S群ともに陰性であった。 (考察)S群はH群に比べ、生理学的、心理学的な特徴があった。香りはS群のメンタルヘルス改善に寄与することがわかった。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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