研究課題/領域番号 |
15H03085
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
三好 美浩 岐阜大学, 医学部, 准教授 (00452508)
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研究分担者 |
勝野 眞吾 岐阜薬科大学, 薬学部, 名誉教授 (70098523)
西岡 伸紀 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (90198432)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 喫煙・飲酒・薬物乱用 / 社会疫学 / モニタリング調査 / 青少年問題 / ライフスタイル / 危険ドラッグ / 統計的標本調査 / ジェンダー |
研究実績の概要 |
本研究は、ライフスタイルと薬物乱用との関連性の観点から、18歳から22歳の青少年における健康なライフスタイルのあり方を評価することを目的としている。この目的を達成するために、平成27年度から平成30年度までの4年計画で、青少年の健康なライフスタイルに関するモニタリング調査研究に取り組んでいる。調査対象は、18歳から22歳の関東地域に住む日本人男女とし、統計的無作為抽出法に基づいた個人抽出による標本調査を2回実施する。その調査データに基づき青少年の健康なライフスタイルのあり方を評価する計画である。 平成29年度の研究実績として、まず第1回調査の研究成果に基づき、第2回調査の調査規模と調査費を再検討した。その結果、計画標本を減らすことを確認し、無記名の自記式質問紙を用いた第2回調査を準備し、平成30年3月から実査(調査対象者への質問紙の配付および回収)を行っている。第2回調査は、関東地域(東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県、群馬県、茨城県、栃木県)の18歳から22歳を対象に、住民基本台帳に基づいて、層化2段無作為抽出法を適用した1,700人の計画標本を抽出した。計画標本の大きさを変更した以外は、第1回調査と同様の条件とした。そして、訪問配付により質問紙を1,007人に配付し、530人には配付が不能であった。また、第1回調査からの研究成果として、平成29年度に青少年の飲酒理由に関する査読有の論文1本が掲載され、その他に2件の学会発表を行った。加えて、平成28年度に発表した論文が、日本アルコール・アディクション医学会優秀論文賞を受賞した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までの進捗状況は下記の通りである。 1.青少年におけるライフスタイルと薬物乱用との関連性について文献および現在的問題を整理すること、第1回調査を完了すること、第1回調査の1次報告書を計画通り作成し、情報発信のために関係機関および研究者に配付することを遂行した。 2.第2回調査への準備として、第1回調査の研究成果について見直した。現在、第2回調査の実査を計画通り遂行中である。 3.青少年のライフスタイルと薬物乱用との関連性について文献レビューを行った成果、研究班が過去に収集した調査データに基づいた成果、第1回調査のデータに基づいた成果をまとめ、平成27年度から現在まで計8件の学会発表を行った。加えて、平成29年度までに査読有の論文3件が掲載された。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方針は、以下の内容を遂行することとする。 1.平成30年度は、現在遂行中である第2回調査の回収作業およびデータ入力を実施する(4月~5月)。その後入力データのデータクリーニング(入力ミス等の修正)を行い、調査データを確定する(5月~7月)。なお、第2回調査の回収作業およびデータ入力は業者に委託する。第2回調査において回収した質問紙および入力データを受け取った後、研究班はデータクリーニングを行い、共有するための調査データ(有効回答標本)を確定する。 2.確定した調査データに基づき、関係機関に向けた情報発信のため1次報告書を作成する(8月ごろ公表予定)。 3.研究班全員により、2回の調査データに基づいた研究成果をまとめ、学会誌等で発表する(9月以降)。2回の調査データの研究成果をとりまとめた最終報告書を作成する。 4.平成30年度で本研究期間は終了するが、新たに科研費に応募し、日本の青少年における喫煙、飲酒、薬物乱用の実態を示すためのモニタリング基礎調査を継続することに努める。
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