個体のエネルギー代謝制御はゲノムの塩基配列を参照しながら高精度に行われている。以前から我々は、生体が絶食や摂食に対してどのように応答するのか?という視点から、糖代謝や脂質代謝を統合的に理解しようと努めてきた。本研究では、この数年に渡り独自に開発を進めてきたin vivo Ad-luc解析法とTFEL scan法により、多様なエネルギー代謝制御シグナルの核内への情報伝達を時間的・空間的に分解し、エネルギー代謝制御を担う未知の核内情報処理機構の探索を行った結果、将来的には生活習慣病・肥満関連疾患の治療戦略開発に繋げることのできるようなエネルギー代謝制御の核内情報処理機構の一端が明らかとなった。
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