研究課題
遺伝的メタボリックシンドローム発症型(TLR5遺伝子欠損)マウスを用いるなどして、腸内細菌叢の変化を検討するとともに、腸内細菌叢への影響を介した運動習慣のメタボリックシンドローム発症予防効果について検討を行ってきた。本年度は、本研究課題の最終年度として、これまで得られたデータのより詳細な解析を実施することで、研究成果のまとめ(研究総括)を完了することとした。その具体的内容は、まずデータ解析として、個々の実験動物から得られた腸内細菌メタゲノム解析 (多様性解析を含む) データと、表現型(身体的特性、行動変容、遺伝子発現結果など)に関するデータを用いて、メタボリックシンドローム発症、および運動の効果に関係する原因菌の絞込み、および腸内細菌プロファイル作製(データベース化)を行った。またそれらを基に、ネットワーク可視化ソフトウェアを用いた腸内細菌叢の可視化を試みた。今回示された興味深い成果として、肥満誘導に関与するとされるFirmicutes門、および痩せに関与する Bacteroidetes門の強い関係性が、単純に1遺伝子の欠損マウスで示されたことであり、またTlr5の生体にとっての新たな重要性が示されたと言える。加えて、運動負荷による腸内細菌叢を介した肥満予防効果を検討する上でも、今回の知見は意味ある結果であると考える。これらの知見も踏まえ、研究成果の総括として、論文の執筆・投稿、ならびに国内外での学会発表を行い、研究成果の公表を積極的に進めた。いずれについても、現在も継続中である。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)
The Journal of Physical Fitness and Sports Medicine
巻: 7 ページ: 153~159
doi.org/10.7600/jpfsm.7.153
Antioxidants
巻: 7 ページ: 138~138
doi: 10.3390/antiox7100138