研究課題
本研究の目的は、調査研究を通して福島原発事故により長期的な避難生活をおくる子どもが抱える福祉・教育課題を明らかにし、支援のあり方を学際的に検討することだった。このためインタビューなどによる実態調査を行い、福島原発事故後の被災者がどのような問題を抱え、苦しんでいるのかを調査した。さらに、阪神・淡路大震災やチェルノブイリ原発事故における被災者支援の経験を調査し、長期化する避難生活が子どもの精神状態を不安定にしたり、高齢者などの孤立、孤独を進めていることがわかった。そして、政府が支援を止め、補償を減少することが収入を得ることがない、扶養者がいない被災者を極めて厳しい状況に追い込んでいることを明らかした。このような調査結果を踏まえ、福島原発事故による被災者、避難者が直面する住宅支援の終了、「いじめ」問題など、様々な困難をどのように乗り越えるのか、夢と希望を持てるためにどのような支援が必要なのかを提起しようとした。その成果として平成27年度には著書「福島原発事故-漂流する自主避難者たち-実態調査からみた課題と社会的支援のあり方」、報告書「チェルノブイリ原発事故30年に学ぶ-ウクライナ原発事故被害者への聞き取り調査-」、研究紀要「福島第一原子力発電所事故による避難生活の問題」に代表される。平成28年度には、報告書「阪神・淡路大震災22年に学ぶ」、「福島原発事故後6年に学ぶ」、「福島原発事故により避難した子どもたちへの学習支援及び遊び支援に関する研究2016」、「チェルノブイリ原発事故被災者と阪神・淡路大震災被災者のインタビュー調査から福島原発事故避難者を考える」、「福島原発事故により避難した子どもたちへの学習支援及び遊び支援に関する研究(2016復興支援版を作成した。平成29年度には「福島原発事故、取り残される避難者‐直面する生活問題の現状とこれからの支援課題」などを作成した。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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社会福祉学
巻: 58-1 ページ: 178-178
https://doi.org/10.24469/jssw.58.1_178