研究課題
基盤研究(B)
本研究では、視覚的に明快な木造彫刻の3DCG構造図を作成するため、平安~鎌倉期における彫刻文化財の3Dデータや透過X線画像を用い、木造彫刻の構造解析に繋がる資料作成を試みた。その過程で、X線画像と3DデータをGIFアニメーション化して組み合わせることで、より直感的な構造理解の助けとなる資料が得られた。この資料を基に、今回新たにX線及び3Dデータを取得した当該期作例の3DCG構造図を作成した。可搬性の高い調査機材による資料作成方法は、移動の制限からCTスキャンによる調査が難しい塑像作品などの構造解析の助けとなるほか、実査の難しい秘仏でも、過去のX線資料を再活用できる可能性を示すものとなった。
保存修復