| 研究課題/領域番号 |
15H03180
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| 研究機関 | 日本映画大学 |
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研究代表者 |
飯利 忠男 (佐藤忠男) 日本映画大学, 映画学部, 名誉学長 (90618638)
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| 研究分担者 |
荒井 晴彦 日本映画大学, 映画学部, 特任教授 (00618621)
細野 辰興 日本映画大学, 映画学部, 准教授 (10631260)
志村 三代子 都留文科大学, 文学部, 准教授 (20409733)
志賀 賢子 (川崎賢子) 立教大学, 文学部, 特任教授 (40628046)
石坂 健治 日本映画大学, 映画学部, 教授 (40631255)
アン ニ 日本映画大学, 映画学部, 特任教授 (70509140)
土田 環 早稲田大学, 理工学術院, 講師(任期付) (70573658)
安岡 卓治 日本映画大学, 映画学部, 教授 (70631258)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | 映画 / 東アジア / アーカイヴ / 文化資源 / 映画史 |
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| 研究実績の概要 |
本研究の柱ないし研究部会は以下の通りの構成となっている。
①東アジア映画の基盤をなす映画フィルム等、歴史的文化資源の発掘と分析。②東アジア内外において国境を越えて活躍した映画人の人的交流、映画製作、教育、研究の軌跡の発掘と考察。③映画アーカイヴの構築と研究・教育・創作を結びつけて実践を重ねている内外の映画人からの聞き取り調査、討論。④東アジア映画学の理論構築に資する文献資料調査と分析考察。
当該年度においては、①についてはポスト満映の所在地である中国の鶴崗で調査を行ったほか、福岡で開催されたフィルム・アーカイヴに関するワークショップ参加者への聞き取り調査を行った。②については昨年度に引き続き俳優の李香蘭（山口淑子）に関する資料の発掘と考察を行ったほか、俳優のブルース・リーをはじめとする東アジア映画における男性ヒーロー像についての研究を継続した。③については、東京国際映画祭や山形国際ドキュメンタリー映画祭等の場を利用して東アジア映画について専門的な知識を有する日本の映画人への聞き取り調査や、韓国・中国・台湾・日本共同のドキュメンタリー映画制作プロジェクトの一環として各研究機関の専門家への聞き取り調査を行ったほか、1950年代以降の映画作品を通じた「アジア」と「西欧」の交流に関する美学的考察という視点からシンポジウムを開催した。④については、李香蘭に関する戦中・GHQ占領期の関連資料収集や国内外における文献資料調査のほか、日米合作映画の出演者へのインタビューを行った。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者・佐藤忠男を中心に、東アジア映画にも大きな影響を与えたフランスの映画監督ジャン＝ピエール・メルヴィルをテーマに国際シンポジウムを開催した。
個別研究として、研究分担者の荒井晴彦、アンニはポスト満映に関する現地調査のほか、映画創作・研究・教育・アーカイヴ構築を実践している中国の北京電影学院の映画人とともに、現代の日本および中国映画をめぐる討論会を行った。細野辰興は、昨年度の現地調査成果をもとに俳優のブルース・リーに関する研究を継続した。志村三代子は、当初予定していたアメリカでの資料調査は育休のため出来なかったが、論文2本（うち編共著1冊）の発表と国際学会での発表を行った。川崎賢子は俳優の李香蘭に関する資料等の収集調査を継続して進め、岩波書店の『図書』での連載等で成果を発表している。石坂健治は、フィルム・アーカイヴに関する聞き取り調査や、日本のアニメーション映画監督への聞き取り調査を行った。土田環は、上記シンポジウムで司会を務めたほか、運営に携わる山形国際映画祭のパンフレット等において研究成果を発表した。安岡卓治はドキュメンタリー映画を専門とする韓国・中国・台湾の研究者や映画人との国際的交流と創作に携わり、聞き取り調査を行った。
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| 今後の研究の推進方策 |
次年度が最終年度となる。
研究代表者・佐藤忠男は、全体を統括し、これまでに得られた研究成果を社会的還元の意味から一般に公開するべく、国際シンポジウムや、報告集・映像資料によってまとめる。
研究分担者の荒井晴彦、アンニは中国の映画研究機関、大学等との連携研究調査により、戦中、戦後の日中映画交渉や現代日中映画に関する研究調査を行う。細野辰興は香港映画をはじめとする東アジア映画における男性ヒーロー像を研究し、対談や報告集で成果を報告する。志村三代子、川崎賢子は戦中・GHQ占領期の映画製作資料についての調査を行い、論文・発表等で成果を報告する。石坂健治は、国内外のフィルム・アーカイヴに関する聞き取り調査を行うほか、国際シンポジウム運営の補佐を行う。土田環はアジアにおける日本映画を受容する背景のポリティクスを解明するため、フランス、イタリア、スイスとの交流の実例を調査する。安岡卓治はドキュメンタリー映画を専門とする韓国・中国・台湾の研究者や映画人への聞き取り調査と報告を行う。
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