研究実績の概要 |
本研究課題(5年)の最終年にあたり、次の計画を立て、実行した。 1。研究を完成させ、Early English Text Society(EETS)に提出する:EETS(1864~)は初期英語による文献刊行の権威で、世界的に高く評価されている。EETSからの刊行は中世英文学者として大きな名誉であり、日本人として初めての業績となる。年1回の幹事会で提出原稿が承認され、即座に第1巻2020年、第2巻2021年の刊行が決定した。秋から第1巻の発行準備が始まり、原稿の最終推敲、ゲラの第1次校正、2次校正と進み、コロナの猛威の中も刊行準備が日々進んでいる。 2。国際学会口頭発表:Early Book Society (初期刊行本協会)が隔年に開催する国際会議で、本研究に係る発表を続けてきた。2019年はアイルランド、ダブリンで開催され、研究代表が口頭発表した。この発表を通し、非常に有益なアドヴァイスや情報を、国外の第一戦の研究者から得ることができた。 3。国際シンポジウム開催:本課題の集大成として、11月末~12月にかけて国際シンポジウムを開催した。第一部:日本中世英語英文学会第35周年記念大会、企画シンポジウム「Editing and the Interpretation of Texts: Past, Present, and Future Practices」を開催した。国内のeditingチーム3グループと、EETS、Middle English Textsシリーズ関係者等4名の海外研究者を招聘し、高い評価を得た。第二部:京都大学との共催で、家入葉子教授の協力を得、上記海外研究者3名の講演会を開催した。これも、非常に有意義であったという高い評価を得た。以上2つの大きなイベントの間に、慶應義塾大学の協力得て、研究者の交流会や若手研究者対象のワークショップを開催した。
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