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2018 年度 実績報告書

現代フランス文芸における「南仏」・「地中海」というトポスに関する包括的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15H03191
研究機関東京大学

研究代表者

桑田 光平  東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (80570639)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードフランス語圏文学 / 地中海 / 南仏
研究実績の概要

最終年度である2018年度は、当初の予定とは少し異なるものの、1920年代・30年代のシュルレアリスムから60・70年代の現代詩に関する研究会、作家パスカル・キニャールに関するシンポジウムとインタビュー、作家ジェラール・マセの著作の翻訳とマセの周縁性に関する研究、南仏で活動したセザンヌやゾラを専門とするパリ第三大学名誉教授アラン・パジェス氏の講演などにより、南仏・地中海というトポスについて、あるいは、広くパリのような「中心」から外れた「周縁」での芸術制作の意義について、研究を進めることができた。
2018年10月には当初の予定どおり、スタンダール・グルノーブル第三大学のリダ・ブーラービ氏にドラクロワの絵画読解を出発点に、地中海文化研究に対する新たな視点を提示するような講演を行ってもらった。「地中海」表象がつねにフランスないしヨーロッパの視点から行われているだけでなく、それに対する批判すらもまた、ヨーロッパ中心的な視点によってしか行われてきていないことが鋭く指摘された。また、研究協力者であるパトリック・ドゥヴォスによるフランス語圏アフリカ(モロッコ、セネガル)への出張により、ズベール・ベン・ブシタら日本では知られていない作家へのインタビューや、地中海マグレブの現代美術の展示などの調査が行われた。こうした種々の調査や講演会の成果を包括的にまとめるべく、リダ・ブラビ氏との研究会を年度末に企画していたが、同氏が所属機関の業務都合により年度中に参加できなくなったため、一部予算を繰り越し、2019年9月末から10月初めにかけて研究代表者がパリに赴き、リダ・ブーラービ氏や、パリ第4大学教授クリスチャン・ドゥメ氏、セルジー・ポントワーズ大学クロード・コスト氏らとともにこれまでの研究成果の確認と、今後の研究の展望について議論を行った。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件) 図書 (2件) 学会・シンポジウム開催 (2件)

  • [国際共同研究] スタンダール・グルノーブル第三大学/セルジー=ポントワーズ大学/パリ第三大学(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      スタンダール・グルノーブル第三大学/セルジー=ポントワーズ大学/パリ第三大学
    • 他の機関数
      1
  • [雑誌論文] L’inquietante quotidiennete : le motif de l’eau dans l’oeuvre de Pascal Quignard2019

    • 著者名/発表者名
      Kohei KUWADA
    • 雑誌名

      Littera

      巻: 4 ページ: 39-48

    • DOI

      https://doi.org/10.20634/littera.4.0_39

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 果樹園を探して--フィリップ・ジャコテ訪問記2018

    • 著者名/発表者名
      桑田光平
    • 雑誌名

      午前四時のブルー

      巻: 1 ページ: 50-62

  • [雑誌論文] 喪失と再生 : パスカル・キニャールの文学2018

    • 著者名/発表者名
      桑田光平
    • 雑誌名

      すばる

      巻: 40(9) ページ: 274-280

  • [学会発表] Encore quelques sordidissimes2018

    • 著者名/発表者名
      Kohei KUWADA
    • 学会等名
      国際シンポジウム「旅、ことばからことばへ:パスカル・キニャールと文学のアトリエ」
    • 国際学会
  • [学会発表] セザンヌとゾラ:記憶の場2018

    • 著者名/発表者名
      寺田寅彦
    • 学会等名
      国際シンポジウム「セザンヌとゾラの創造的関係を再考する」
    • 国際学会
  • [図書] 記憶は闇の中での狩りを好む2019

    • 著者名/発表者名
      ジェラール・マセ
    • 総ページ数
      163
    • 出版者
      水声社
    • ISBN
      978-4801003675
  • [図書] Les Mondes de Gerard Mace2018

    • 著者名/発表者名
      Claude Coste, Ridha Boulaabi
    • 総ページ数
      232
    • 出版者
      Le temps qu'il fait
    • ISBN
      978-2868536525
  • [学会・シンポジウム開催] アラン・パジェス氏公開講演会「ドレフュス事件、真実と伝説」2018

  • [学会・シンポジウム開催] リダ・ブーラービ氏講演会「ドラクロワ《 アルジェの女たち》をめぐる交差する解釈」2018

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公開日: 2021-01-27  

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