| 研究課題/領域番号 |
15H03201
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| 研究機関 | 立教大学 |
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研究代表者 |
野田 研一 立教大学, 異文化コミュニケーション研究科, 教授 (60145969)
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| 研究分担者 |
中村 邦生 大東文化大学, 文学部, 教授 (10119422)
結城 正美 金沢大学, 外国語教育研究センター, 教授 (50303699)
小谷 一明 新潟県立大学, 国際地域学部, 准教授 (50313820)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | 日本のネイチャーライティング / 交感表象 / エコクリティシズム / 環境文学 / 歴史的様相 |
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| 研究実績の概要 |
本プロジェクト「日本のネイチャーライティングにおける交感表象の歴史的様相」は、「日本のネイチャーライティング」の歴史的展開を交感表象の視点から提起しようとするものである。タイトルは３つのキーワードから成る。「日本のネイチャーライティング」、「交感表象」、そして「歴史的様相」である。その含意は、以下の3点である。（具体的な研究対象は「近代文学」に限定。）1.「日本のネイチャーライティング」研究を比較文学的視点から中心化すること 2.「交感表象」のありかた、特徴に注目し、その構造を明らかにすること 3. 1、2、についてその「歴史的様相」を調査･把握すること
平成27年度は、初年度として、「日本のネイチャーライティング」の歴史的体系化を進め、日本文学に新たな視座を提供するため、研究者間の基本的認識の共有をめざした。とくに日本における「サブライム美学」の成立期とされる明治３０年代（1897～19006年）前後を焦点化した。具体的には年2回の合同研究会（夏：長野県蓼科、春：滋賀県高島）を開催し、研究基盤の共有・照合・確認・意見交換を行った。研究プロセスとしては、個人の研究を掘り下げるという縦の動きと、恊働的に研究を進めるという横の動きの双方を推進しかつ相関させるため、研究の進捗状況を報告・発表し、恊働的に研究を進めるための前提的議論と仮説的議論を行った。また、個別研究テーマの理論面の報告・討論を行った。平成28年度は、8月に行う合同研究会にネイチャーライティングの体系的把握に中心的役割を果たしたアメリカ合衆国のScott Slovic教授を迎え意見交換を行う予定である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
（理由）基本的認識の共有･照合をめざして、合同研究会毎に個別研究テーマの責任者として、各研究者が1.「日本のネイチャーライティング」研究を比較文学的視点から中心化すること、2.「交感表象」のありかた、特徴に注目し、その構造を明らかにすること、3. 1、2、についてその「歴史的様相」を調査･把握すること、この3つの理論系研究の共有と検討を経て、理論的深化を図ることができた。また、日本文学研究者を招聘し意見交換を行ったことにより深化された討議が実現でき、「紀行文学」というジャンルとの接点が明確になった。その結果、個別研究と共同研究のリンクをより緊密に推し進めることが可能となった。
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| 今後の研究の推進方策 |
（今後の推進方策） 基本的には、8月に行う合同研究会において、アメリカ合衆国におけるネイチャーライティングの歴史的・体系的把握に中心的役割を果たしたScott Slovic教授（アイダホ大学）を迎え意見交換を行い、個別研究の推進と共通理解の深化をめざす。年2回の合同研究会では、他領域における研究の参照などをさらに進め、研究者間での報告と討議を重ねてゆく。３月の合同研究会では、最終年度を迎えるにあたり出版に関する議論も開始し、そのために、ネイチャーライティングの概念定義を再確認した上で、その広範なサブジャンルを可能な限り確定してゆく。交感論的思考・志向の日本的表象を、日本のネイチャーライティング固有の様相として分析･把握していく。
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