研究課題/領域番号 |
15H03204
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
中井 精一 富山大学, 人文学部, 教授 (90303198)
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研究分担者 |
Daniel Long 首都大学東京, 人文科学研究科, 教授 (00247884)
大西 拓一郎 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変化研究領域, 教授 (30213797)
岸江 信介 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 教授 (90271460)
真田 信治 奈良大学, 文学部, 教授 (00099912)
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研究協力者 |
真田 信治
西尾 純二
松丸 真大
乾 誠二
市島 佑起子
松森 智彦
中川 貴
城野 博文
鳥谷 善史
加田 芳英
谷口 萌子
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 言語行動論 / 言語外要因 / 中心性 / 辺境性 / 沿岸域 |
研究成果の概要 |
和歌山県田辺市を中心にした紀伊半島西部沿岸域の無敬語地帯を対象に待遇表現体系に関する経年調査を実施し、1990年代に実施した調査との比較によって以後の変化について把握した。また敬語行動に関する社会言語学的調査を実施し、当該地域に共通に認められる社会規範や行動規範が、対人配慮行動に与える影響にアプローチすることで、無敬語地帯における敬語行動の特徴について把握した。あわせて近畿地方を中心とした各地における日本語敬語運用に関する資料の収集・分析、および言語変化や言語行動研究と地域特性に関する理論・方法の開拓についても成果を挙げた。
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自由記述の分野 |
社会言語学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、「無敬語」という中央日本社会とは異なる言語システムをどのように維持・成立させたのかについて解明し、敬語行動と「地域特性」に関するモデルを構築するとともに、敬語行動に焦点をあてることで、高位の視点から日本人の言語行動の特徴に迫ることが可能になる。 また、紀伊半島西部沿岸域は「無敬語」ゆえ、これまで敬語体系や敬語行動の研究の対象とされてこなかった。しかしながら、近い将来東海・東南海・南海地震による巨大津波によって地域社会の壊滅が予見されるエリアであり、当該地域における敬語行動ならびに待遇表現体系の変遷を記録・把握することは、日本語敬語の将来を考えるうえからも学術的意義は大きい。
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