研究課題/領域番号 |
15H03223
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
高島 英幸 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (40128434)
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研究分担者 |
村上 美保子 茨城キリスト教大学, 文学部, 教授 (10331638)
今井 典子 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 准教授 (30510292)
桐生 直幸 鎌倉女子大学短期大学部, 初等教育学科, 講師 (50442132)
杉浦 理恵 東海大学, 国際文化学部, 准教授 (60413738)
工藤 洋路 玉川大学, 文学部, 准教授 (60509173)
東野 裕子 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 准教授 (20781686)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 「フォーカス・オン・フォーム」アプローチ / 小中連携の英語教育 / 文法指導とコミュニケーション / 英語学習状況の縦断的調査 / プロジェクト型外国語活動・英語教育 |
研究実績の概要 |
平成28年度は,同一学習者を小学校6年生から中学校2年生まで追跡して調査を行う3年間の縦断的研究の1年目の本調査を開始した。実験群小学校として千葉県旭市のT小学校とY小学校(いずれの小学校の児童も同じ中学校に進学する),統制群小学校として鹿児島県鹿児島市のM小学校に協力を依頼した。 4月から7月にかけて,前年度(平成27年度・本研究初年度)に実施した予備調査の分析結果に基づき,授業内容およびアンケート調査とスピーキングテストの修正を行った。8月には,研究代表者と研究分担者が各小学校を訪問して研究概要および授業内容の説明・周知を図った。 第2学期の10月~12月にかけて,上記3小学校において,①プリテスト(アンケート調査とスピーキングテスト),②授業実験4回,③ポストテスト(プリテストと同じアンケート調査とスピーキングテスト)の手順で調査・研究を行った。プリテストは,本研究の研究者が各小学校に出向いて実施し,その後約1ヶ月間,本研究の研究者が開発した教材を使って各小学校の指導者が4回の授業実験を行った。その後再び本研究の研究者が各学校に出向きポストテストを行った。 授業内容は,実験群の学校では課題解決型の活動を取り入れた授業で,統制群の学校では練習やゲーム的要素を取り入れた授業であった。4回行われた各授業の最後には,自由記述を含めた「振り返り」を児童に記入させ,授業に対する反応も調査した。 これらのことから得られた分析結果を報告書として詳細に記述し,3月に各小学校に研究代表者と研究分担者が出向き結果報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度(平成27年度)の一年間をかけて,基礎研究と予備調査を実施し,本調査に備えた。 昨年度(平成28年)より3年間の本調査に入り,一年目は,公立小学校3校の6年生を対象に授業実験及びアンケート調査とスピーキングテストを終了し,分析結果に報告書としてまとめ,各校にて説明を行った。 初年度の平成27年度にはすでに調査対象校(公立小学校3校と公立中学校2校)を決定し,調査実施に関しては内諾済であった。このことから,当面の課題は,中学校における調査問題(本年度よりアンケート調査とスピーキングテストに筆記テストが加わる)の精査と対象校での調査時期の確認と実施である。 調査を中学校にて本年度と来年度に行うことで,同一児童・生徒の英語学習状況の3年間にわたる縦断的追跡研究は完遂することとなる。
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今後の研究の推進方策 |
研究3年目の本年(平成29年)は,昨年度に調査対象となった小学生6年生が進学した2つの公立中学校(千葉県旭市と鹿児島県鹿児島市)で調査を行うこととなっている。 目標とする文法事項が後置修飾(前置詞句によるもの,およびto不定詞によるもの)であることから,調査は第2学期に実施し,研究代表者と研究分担者が対象校に赴き調査を行う。本年度と次年度は,対象が中学校であることから,スピーキングテストとアンケート調査に加えて筆記テストも加わる。 調査対象となる中学校には,昨年度の調査対象校の6年生がほぼ進学しているが,他の小学校より入学してきている生徒もいる。このことから,「小学校6年生より調査対象となっている生徒」と「そうでない生徒」との学習状況を比較し,本研究調査による学習が及ぼした影響について明らかにできると考えられる。
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