研究課題
本年度は、オスマン民法典(メジェッレ:以下M法典)に関する研究会を本科研主催で5回(4月~11月)実施した。これらの研究会では、第8編の「侵奪(ガスブ)・毀損(イトラーフ)」および第9編の「禁治産(ハジュル)・強迫(イクラーフ)・先買権(シュフア)」を研究するとともに、これまで研究会で検討してきたうちの保証(カファーラ)と債務引受(ハワーラ)について総合的および個別的な研究を行い、最終的に冊子『オスマン民法典(メジェッレ)の研究:保証編・債務引受編』として刊行した。また、研究会の活動の一環として、トルコ人研究者のアフメト・クルンチュ氏(ユルドゥルム・ベヤズト大学法学部/神戸大学客員研究員)を研究会に招き、M法典条文中の「成年」およびイスラーム法古典学説とを比較対照するレクチャーを実施した。調査活動としては、代表者の大河原が9月にトルコ、イランに渡航し、それぞれの司法関係史資料を収集するとともに、イランでは研究者レザーイー氏から19世紀から20世紀初頭にかけてイランで作成された司法文書や台帳について、オスマン帝国と比較する討論を実施し、トルコではイスラーム研究センター(ISAM)の研究者複数名から最新の所蔵史資料について、貴重な情報を得た。また、大河原は、研究協力者の竹村、奥村両氏とともに、第一東京弁護士会・現代中近東法研究部会が企画したエジプト司法制度調査に加わる形で、12月にエジプトにおいて、現地の裁判所や弁護士会、大学法学部での聞き取り調査を実施した。これらの研究会活動および調査活動は、M法典および中東法モデルの研究にとって、大きな進展をもたらしただけでなく、今後、この分野で新たな研究課題を遂行する上での基礎史資料を日本に招来し、かつ外国の研究者たちとの有用な研究ネットワーク構築に貢献したと考えられる。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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