研究課題/領域番号 |
15H03308
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
濱中 新吾 龍谷大学, 法学部, 教授 (40344783)
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研究分担者 |
高岡 豊 東京外国語大学, その他部局等, 非常勤講師 (10638711)
山尾 大 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (80598706)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 世論調査実験 / 政治秩序 / 旗下集結効果 / 自然実験 |
研究成果の概要 |
本研究は「民主化」と思われていたはずの政治変動が、大規模な紛争を引き起こすという2010 年代の中東諸国において、紛争当事国に暮らす人々が政治的自由と秩序維持の板挟み状態にあって、いかなる政治秩序を求めているのかを世論調査で把握した。「アラブの春」を経験した一般民衆は政策による社会不安や経済問題の解消を目指す各国政府に対し、必ずしも満足してはいない。そこで本計画では、(1)政権・政党・党派支持の実証分析、および(2)政治秩序の変革を求める要因の分析、という二つのテーマに焦点を当てて研究し、支持要因の特定や変革を求める要因の特定を行った。
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自由記述の分野 |
比較政治学、現代中東政治研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦争の開戦時に急騰する政府支持が戦争の継続によって下落していく際、メディアのアナウンス内容に強く影響されることや、隣国での内戦が難民の流入という形で伝わると民衆が政治秩序の引き締めを求めることなど、周囲の社会環境に対する政治的態度の同調効果が中東諸国のような紛争地帯においても確認された。本研究の学術的意義としては、紛争地帯の社会において政治秩序を回復しようとするレジリエンスは世論に裏打ちされているというエビデンスが示されたことにあるだろう。社会的意義としてはCMEPS-J.netに掲示した世論調査の単純集計により、イスラエルやシリア、イラクに関する政治社会の諸相を公表できたことにある。
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