| 研究課題/領域番号 |
15H03319
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| 研究機関 | 北海道大学 |
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研究代表者 |
Wolff David 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (60435948)
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| 研究分担者 |
石井 明 東京大学, 大学院総合文化研究科, 名誉教授 (10012460)
岩下 明裕 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 教授 (20243876)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | 外交史 / 国際関係 / 中露関係 / 中国 / ロシア |
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| 研究実績の概要 |
平成29年度は7月に北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターと人間文化研究機構北東アジア地域研究推進事業との共催により、スラブ・ユーラシア研究センターにおいて夏期国際シンポジウム「中国とロシア・北東アジアの断層線：百年にわたる競争的協力」を開催した。シンポジウムは人間文化研究機構長による「沖合いに中国とロシアを眺めて」と題された開会の辞によってはじまり、2日間の日程で「東を向くロシア・西へ進む中国：外交と安全保障政策」、「地域大国と北東アジア地域：歴史と理論の観点から」、「ロシア極東と中国・ロシア国境地帯」、「競合と補完の狭間：中露間のトランスナショナルフロー」、「中露関係の遠近法：モンゴル、インド、メキシコから」、「中露関係再考」と題した六つのパネルが組織された。最後のディスカッションでは学際的な研究者がグローバルな視点から現在と過去の中露関係を分析し、経済的・空間的・規範的に見た両国の関係の総合的評価を試みた。
このシンポジウムの成果として出版するために準備を進めている報告集では二国間の戦略的パートナーシップにとってより重要と思われる要素を見極め、中露関係の将来的な展望を提示する。
これ以外に、Association for Borderlands Studiesの年次集会（サンフランシスコ）で中露関係のパネルを組織し、研究分担者の岩下と同研究の泰斗ミハイル・アレクセーエフ教授（サンディエゴ州立大学）を招請し、本研究の成果発表を行った。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度は夏期国際シンポジウムにおいてこれまでの研究の成果を発表することが出来た。平成30年4月現在分担者と研究協力者は報告書の刊行に向けて順調に論文執筆を進めている。
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| 今後の研究の推進方策 |
最終年度となる平成30年度に最も重要なのは論文集を完成させることである。近年「今までに無く中露関係が良好である」という声明がしばしば発表されているが、我々の分析ではこの隣接する二大国の国境ではあまり大規模な活動の兆候は見られない。ロシアの関心は西側の国境を向いており、中国の関心が南と東側の国境に向いている現在は、衝突の回避が中露関係において主要な課題となっているということだろう。
出版に向けて論文を完成させ、研究結果を様々な機会で発表する一方、今年度はこれまでに得られた中露関係についての知見を生かして極東と極北地域の分析も試み、その成果の一部をスラブ・ユーラシア研究センターで北極をテーマに開催される今年度の夏期国際シンポジウムのパネルで発表する予定である。秋には出版に関する企画会議を札幌で予定している。
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