研究課題/領域番号 |
15H03329
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
堀井 亮 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (90324855)
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研究分担者 |
上東 貴志 神戸大学, 計算社会科学研究センター, 教授 (30324908)
中島 賢太郎 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 准教授 (60507698)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 経済成長 / 市場介入 |
研究実績の概要 |
昨年度に引き続き、各研究者が分担して、理論・実証の両面から研究を進めた。プロジェクトの主要部分である市場仲介の理論を担当する渡辺は、本研究の基本概念となる論文Middleman: the visible market makersを公刊し、その発展となる研究の中間成果をアメリカ・ヨーロッパ・アジアの大学で報告している。投稿中の論文は、トップジャーナルであるJournal of Political Economyで再投稿請求を受けるなど、大きな成果が見えてきている。実証分析を担当する中島は、企業間のインタラクションに注目し、企業の近接性や集積が知識創生に持つ効果を論文にまとめ、国際査読ジャーナルに複数公刊した。上東はマクロ経済全般にかかわる理論分析に加え、歴史データを用いた職業選択分析も行った。堀井は経済成長の観点からプロジェクトの理論分析を行った。以前アメリカブラウン大学に在籍していた研究協力者がアメリカウィリアムカレッジに移籍したため、ウィリアムカレッジにて共同研究を実施した。中間成果はディスカッションペーパーにまとめられ、アジア・ヨーロッパで報告を行ったほか、経済動学の主要学会Society for Economic Dynamics (SED)での報告について採択されている。さらに、研究の社会還元という観点から、代表者の堀井は新聞社発行の一般向け経済誌にて解説記事を複数執筆したほか、メディア関係者向けの懇談会において口頭報告も行った
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
理論研究・実証研究いずれにおいても着実な成果が得られており、さらに主要なジャーナルからの改定請求や学会での採択などを得ていることから、今後の進展も期待できるため。
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今後の研究の推進方策 |
5年目となる本年度は、プロジェクト参加者それぞれが研究成果をまとめると同時に、新たな応用に向けた発展研究のための検討立案を行う。本年度後半には、本プロジェクトの主要な研究協力者である渡辺誠(オランダティンバーゲン研究所)を3か月程度大阪大学社会経済研究所へ招へいすることを計画しており、その期間に上記の作業を精力的に進めることを計画している。また、以前アメリカブラウン大学に在籍していた研究協力者がアメリカウィリアムカレッジに移籍したため、前年度ウィリアムカレッジで滞在研究を行ったが、今年度は同研究協力者も大阪大学社会経済研究所へ招へいし、研究を進める計画である。
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