研究課題/領域番号 |
15H03331
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
太子堂 正称 東洋大学, 経済学部, 准教授 (40511332)
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研究分担者 |
井上 義朗 中央大学, 商学部, 教授 (00232570)
間宮 陽介 青山学院大学, 総合文化政策研究科, 特任教授 (00252502)
桑田 学 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 研究員 (20745707)
原谷 直樹 群馬県立女子大学, 国際コミュニケーション学部, 講師 (30707138)
野原 慎司 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 講師 (30725685)
高橋 泰城 北海道大学, 文学研究科, 准教授 (60374170)
板井 広明 お茶の水女子大学, ジェンダー研究所, 特任講師 (60405032)
江頭 進 小樽商科大学, 商学部, 教授 (80292077)
佐藤 方宣 関西大学, 経済学部, 教授 (90286609)
小沢 佳史 東北大学, 経済学研究科(研究院), 博士研究員 (80772095)
笠井 高人 同志社大学, 経済学部, 助教 (90755422)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 利己心の系譜学 / 利他心の系譜学 / 経済思想と行動経済学 / 経済思想と神経経済学 / 経済思想と経済学方法論 / 国際研究者交流 / 研究業績の国際発信 |
研究実績の概要 |
本年度は学会でのセッション報告並びに3回にわたって遂行された研究会を中心に活動が遂行された。5月21日に開催された経済学史学会第80回大会(東北大学)第一日目のセッション、「利己心の系譜学:ハイエク、ポランニー、神経経済学」を研究代表者である太子堂正称(東洋大学)が組織し報告「ハイエクにおける利己心と制度論」を行うとともに、研究分担者の笠井高人(同志社大学) が「カール・ポランニーの人間像と利己心」、高橋泰城(北海道大学)「神経経済学における利己心」の報告をを行った。 第1回目の研究会は、11月12日に東京大学本郷キャンパスでヘルシンキ大学に所属する著名な経済学方法論の研究者であるウスカリ・マキ氏と長津十氏を招聘して、それぞれ経済学方法論に関する英語での報告が行われた。 第2回の研究会は、11月19日に同志社大学今出川キャンパスで、分担者の佐藤方宣氏(関西大学)が“Frank Knight on self-interest”、村井明彦氏(関西大学)が"Self Interest in Misesian Tradition: From Brentano to Rothbard"という英語での報告を行い、マキ氏と長津氏がコメントを行った。 第3回の研究会は、3月6日にお茶の水大学において行われ、分担者である小沢佳史氏(東北大学研究員)が“John Stuart Mill on self-interest and the assumption of economic theories”、原谷直樹氏(群馬県立女子大学)が“Altruism: how economists have dealt with unselfish actions”を報告した。 以上、最終的な英文書籍出版に向けて着実に研究は進展している。また個人名の記載については各位の許可を得ている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度は合計4回にわたる学会でのセッション報告(5月21日)や英語での研究会活動(11月12日・19日、3月6日)での各分担研究者・協力研究者だけではなく、外国人の研究者の招聘を行うことで、計画書に記した水準での研究計画を遂行することができた。それぞれの報告において各メンバーからの積極的な質疑応答が行われることで研究のブラッシュアップを進めることができた。また、最終成果を英文書籍の形で出版するための準備が進められているが、3名の外国人研究者を執筆メンバーに加えることができ、さらにその計画を練り上げることができた。 これらの活動を通じて、利己心並びに利他心の経済思想の研究の進展だけではなく、現代の行動経済学や神経経済学、経済学方法論との接合を図ることが可能になったとともに、それぞれに研究の国際的な水準をも担保することができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は、これまでの研究活動の成果をもとに、経済学における利己心・利他心概念の分析を進めるとともに、現代の現代の行動経済学や神経経済学、経済学方法論との接合を視野に入れながら、最終的な書籍の出版を目指す。 まず4月1日に第二回研究会としてフランス・ソルボンヌ大学の著名な研究者であるフィリップ・スタイナー氏を招聘して利他心概念の思想史についての報告を英語で行ってもらう。また第二回研究会として5月13日・14日に各研究分担者・研究協力者が行う。9月以降にも外国人研究者を招聘して研究会を行うとともに、それぞれの原稿を検討していく。 これらによる研究成果は最終的に、英文書籍として出版されることが決まっており、それを念頭に計画が進められている。
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