気候変動問題を中心とした地球規模かつ超長期の環境エネルギー問題が注目されるようになって久しいが,この政策問題を扱う学術研究も大きな転換期を迎えている.特に,経済学の考え方に基づいた政策モデル分析においては,その分析枠組みが二つの点で見直しが必要となっている.一つは,これまで見逃されてきたモデル構造の問題が認識され出したこと,もう一つは,これまで想定されていなかった革新的な技術が登場し,それらを扱う新たなモデルと理論が必要となってきたことである.本研究はこうした問題意識のもと,あらゆる気候変動政策モデル分析で利用できる汎用的な理論と技法について研究した.
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