研究課題
理論班は、絶え間なく起こる技術革新に伴う動態的競争を考慮しながら、これまで展開した両面市場寡占の動学的理論モデルとその改善を通して、企業の技術革新や合併とその経済厚生効果を分析し、併せて、モデルに政府の競争政策を導入し競争政策のあり方を分析した。その際、また、実証班と組んで理論モデルの実証的検証を試みた。他方、実証研究は、ダイナミックに変化する両面市場の通信業、ゲーム産業等の具体的な事例を対象に動態的競争過程と競争政策上の問題を解明し、加えて両面市場に対する欧米の競争政策の実態を考察し、競争政策のあり方と課題を明らかにした。また、メンバー全員で、両面市場は従来の研究で十分に考慮されなかった重要な特性(重層型ネットワーク、ネットワーク・ガバナンス、マルチホーミング、需要の異質性など)を含むことを明らかにし、そうした分析の重要性を提起し、そしてまたそうした分析を理論的に、実証的に試みた。これらの研究成果を論文にまとめ、国内外の研究会議に参加・報告し他の研究者との議論を通じて、そしてまた法学者、企業関係者、政策当局者などとの議論を通じて、研究成果の評価と課題を確認した。また、雑誌、ディスカッションペーパー等で発表、あるいは投稿中である。以上の分析について、メンバー外からの助言、評価を得、そして同時にメンバー間の成果をあらためて擦り合わせるために成果報告会(「産業組織ワークショップ 競争、技術革新、およびネットワーク」、2018年3月9日、於関西学院大学)を実施した。その際、研究計画の終了後も、引き続き協力し合いながら研究・議論を続けることを確認した。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (17件) (うち国際共著 1件、 査読あり 8件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件)
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