研究実績の概要 |
日本に立地する多国籍企業と日本企業とで女性の採用・管理職比率・役員比率等がどの程度異なるのかを、複数のデータセットを用いて検証した。その結果、外国の資本保有が特に高い一部の企業については、女性の採用・昇進・賃金について、それ以外の企業よりも顕著に男女間格差が小さいことがわかった(Kodama, N, B. Javorcik, and Y. Abe, "Transplanting Corporate Culture across International Borders: FDI and Female female Employment employment in Japan,"RIETI Discussion Paper Series 16-E-015)。また、日本の高学歴女性について、就業構造基本調査のデータを用いた分析の結果、教員としての就業率に地域差が大きいこと、少子化とともに教員への需要が減少したことにより教員としての就業率の地域差も縮小したこと、教員以外の職業での正規雇用就業には地域差は小さく、また地域差は縮小していないこと、がわかった(Abe, Y. "On the convergence in female participation rates," Hokkaido University Graduate School of Economics and Business Administration Discussion Paper Series A: No. 301)。さらに、日本の理工系の大学教員の給与と昇進における男女差に関する研究成果が国際学会で報告された。
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