研究分担者 |
つる見 誠良 法政大学, 比較経済研究所, 研究員 (10061227)
西村 雄志 関西大学, 経済学部, 教授 (10412420)
高木 久史 安田女子大学, 文学部, 准教授 (50510252)
高屋 定美 関西大学, 商学部, 教授 (60236362)
加藤 慶一郎 流通科学大学, 商学部, 教授 (60267862)
|
研究実績の概要 |
前近代から近代初期にかけての日本貨幣史の分析を縦軸とし、近代移行期の貨幣システムの国際比較を横軸とする歴史実証的アプローチを通じて、社会内部で貨幣が生起するメカニズムを検討した。実証研究の蓄積が着実に進展し、研究成果として、前近代社会において信用に基づき貨幣を提供するメカニズムが重要であったことが確認されたほか、近世と近代移行期との接続に関して、信用を通じて貨幣を提供する制度の連続性に関する実証的な分析の必要性が改めて認識された。研究成果は、著書・論文の出版や学会発表等の機会を通じて公表した。主な研究成果の公表は以下のとおりである。 出版物:高木久史『近世の開幕と貨幣統合:三貨制度への道程』、木山実・加藤慶一郎・西村成弘・西村雄志・北波道子『近代アジアと関西経済』、嶋田巧・高屋定美・棚池康信『危機の中のEU経済統合:ユーロ危機、社会的排除、ブレグジット』、つる見誠良「戦前の銀行はオーバーローンだったかー預金銀行・発券銀行・合本銀行」、鎮目雅人「貨幣に関する歴史実証の視点:貨幣博物館リニューアルによせて」、Hisashi Takagi, "Recent Studies of Bronze Coin Integration at the Beginning of Early-modern Japan," Masato Shizume, "A History of the Bank of Japan, 1882-2016," Masato Shizume, "Financial Crises and the Central Bank: Lessons from Japan during the 1920s." 学会発表:2017年9月30日~10月1日に鹿児島大学で開催された日本金融学会秋季全国大会において「金融業のネットワークの検討:日本の近世から近代を題材に」と題するパネルセッションを開催し、高槻泰郎、つる見誠良、鎮目雅人が報告した。 社会経済史学会近畿部会において、加藤慶一郎が「日本近世の私札-平野郷町を中心として―」と題する報告を実施した。
|