研究課題
基盤研究(B)
本研究では従来のチャネル研究がもっぱら価値専有の局面に注目していたことに着目し、「価値創造」装置としてのチャネルを描写できる理論モデルを構築しその経験的妥当性を検証した。本研究の分析結果として注目に値する知見は次の通りである。第1に、チャネル構造と取引属性間の(不)整合性は、流通サービスの差別化やチャネル効率性などの成果指標に有意な影響を及ぼす。第2に、資源、能力、及びポジショニング戦略などの企業特殊的要因は、チャネル構造及び取引属性と結合し、マーケティング成果を規定する。以上の結果は、チャネル行動と企業属性、成果変数との関連性を軽視してきた既存研究の限界点を発展的に補完しうるものである。
マーケティング