研究課題/領域番号 |
15H03428
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
岩間 伸之 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (00285298)
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研究分担者 |
野村 恭代 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 准教授 (10461188)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 生活困窮者 / ソーシャルワーク / 人口減少社会 / 地域福祉 / 居住福祉 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、人口減少社会及び超高齢社会を想定した「地域相互支援型自治体推進モデル」を地方自治体(北海道津別町/東川町)と共同で構築することにある。本研究は、津別町(津別町プロジェクト)及び東川町(東川町プロジェクト)と共同で取り組むものである。 〈津別町プロジェクト〉 本調査は、津別町役場及び津別町社会福祉協議会と共同して町の世帯(5分の1抽出)を対象にアンケート調査を実施した。自記式回答用紙を郵送にて配布し、回収は全戸訪問によって実施した。調査時期は、2015年7月~12月である。調査票発送数は499票、全戸訪問による回収422票、有効回答数は422票、有効回収率84.6%であった。「支え合い」に関係する項目のみを抜粋するならば、近隣とのつきあいの程度については、「生活上の困りごとについて相談できる程度」14.7%、「お土産等のものをあげたりもらったりする程度」34.6%、「話をする程度」32.2%、「あいさつする程度」12.8%、「つきあいはほとんどない」4.3%、であった。また、「ちょっとした用事を頼める親戚以外の人が近隣にいる」については、「あまりそう感じない」と「そう感じない」を合わせて4割を越えている。 地域内には一定程度のつきあいはあるものの、生活上の困りごとについて相談できると感じている世帯の割合は少なく、また支え合い(助け合い)の程度については、世帯ごとのばらつきが大きいことがうかがえる。 〈東川町プロジェクト〉 「地域相互支援型自治体推進モデル」の構築に向けた生活実態を明らかにすることを目的として、東川町役場とともに東川町住民(町内で過去に分譲された地域の住人約200世帯を抽出)にアンケート調査を実施するために役場の担当者からの聞き取り調査及び現地視察を重ねた。調査設計を終了し、年度明けからすぐに調査に取り組む予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は、人口減少社会及び超高齢社会を想定した「地域相互支援型自治体推進モデル」を地方自治体(北海道津別町/東川町)と共同で構築することにある。本研究は、津別町(津別町プロジェクト)及び東川町(東川町プロジェクト)と共同で取り組むものである。それぞれほぼ研究計画どおりに進捗している。 〈津別町プロジェクト〉では、アンケート調査を実施し、約500世帯を個別に訪問して調査を実施した。〈東川町プロジェクト〉では、役場の担当者からの聞き取り調査及び現地視察を重ね、来年度の調査ができるところまでに至ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、津別町(津別町プロジェクト)及び東川町(東川町プロジェクト)と共同で取り組むものである。 〈津別町プロジェクト〉 昨年度、津別町役場と共同で町内の世帯(5分の1抽出)を対象にアンケート調査(地域における「支え合い」に関する調査)を実施した。その内容の検証をふまえて、複数自治会を選定し、「地域相互支援型自治体推進モデル」の構築に向けて、集落内における住民総出による「総合相談体制」の構築に向けて事例研究を重ねる。同時に行政の役割についても浮き彫りにする。 〈東川町プロジェクト〉 「地域相互支援型自治体推進モデル」の構築に向けた生活実態を明らかにすることを目的として、東川町役場とともに東川町住民(町内で過去に分譲された地域の住人約200世帯を抽出)にアンケート調査を実施する。分譲されてからの時間的経過によって「ご近所つきあい」や生活課題にどのような変化があるかについて明らかにする。人口減少対策として移住が注目されているが、並行して福祉対策が必要であることを示す。
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