研究課題
1.病気理解の発達(1)日常における病気理解の発達について、3名の対象児の事例検討から,2~4歳にかけて疾病利得の理解に基づく病気・ケガの披露や詐病が示され,その表現行動は加齢に伴い,より巧妙になることなどが示された。(2)成人先天性心疾患患者の疾患理解について、患者(9名)へのインタビュー分析から、学校生活上で必要とされる理解度と、就職活動時期に必要とされる疾患理解の相違点が大きいことが示された。2.子どもの表現行動と大人の対応(1)子どもの病気の表現行動と養護教諭の対応について、小・中学校各1校の保健室での参与観察と養護教諭に対するインタビュー分析から、しぐさなど非言語的情報を通した表現や理解がなされることが示された。(2)身体的不調を訴える幼児への養護教諭の対応の特徴について、養護教諭と幼稚園教諭76名を対象とした質問紙調査による検討から、養護教諭の方が健康に関する気づきを促す配慮、不調に関する表現の発達を促す配慮をより頻繁に行うことが示された。(3)子どもの説明と同意に関するガイドラインの整備状況について、10の小児医療施設のガイドライン分析から、医療スタッフに向けた処置手順や家族の意思決定の支援法に関する内容がすべてに含まれていることなどが示された。3.子どもの病気理解に関する大人の推定:看護学生の子どもに対するイメージについて、75名の看護学生を対象としたウェブ調査により検討したところ、子ども時代を強制的に想起させる手続きをとってもイメージの多様化の効果はみられないことが示された。4.小児医療従事者の発達観:子どもの病気理解に関する発達観の看護経験による相違について、小児看護と成人看護に携わる看護師195名を対象にした質問紙調査により検討したところ、前者の看護師の方が幼児期後半および児童期前半の子どもの病気理解能力をより高く評価することが示された。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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