水平面において2竿の方向を調整して奥行き方向に並木道を構成させ,視空間と触運動空間の幾何学を竿の勾配によって推定した.並木は1)2竿の間隔が等しく見える等距離教示,2)2竿が前後に延長されたと想定したときに遠くで交わって見えないようにする非交差教示,3)2竿が前額面に直交して見える直交教示が与えられた.どちらの空間においても,3教示による2竿の方向は一致した.これはユークリッド空間の予想と一致する.視角の大きさが過大に知覚されるということを仮定して,2竿の遠間隔と近間隔の視角関係を検証したところ,視空間はユークリッド空間とみなせたが,触運動条件ではユークリッドモデルは適合しなかった.
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