研究課題/領域番号 |
15H03470
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
桑原 直巳 筑波大学, 人文社会系, 教授 (20178156)
|
研究分担者 |
川村 信三 上智大学, 文学部, 教授 (00317497)
夏秋 英房 國學院大學, 人間開発学部, 教授 (30237573)
川本 隆史 国際基督教大学, 教養学部, 特任教授 (40137758)
根占 献一 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (50208287)
高祖 敏明 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (80103919)
黒住 眞 東京大学, 大学院総合文化研究科, 名誉教授 (00153411)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | キリシタン / イエズス会 / イエズス会学校 / 人文主義教育 / 哲学・倫理教育 / カトリック教育 / 修道会 / 霊操 |
研究実績の概要 |
本年度の研究に関しては、以下の3つの柱からなっている。(a)研究代表者、および各研究分担者による文献的研究、(b)研究代表者、各研究分担者、海外および国内若手の連携研究者、研究協力者を招聘しての講演会、国際シンポジウム、ワークショップの開催、(c)国内および国外のイエズス会学校およびカトリック学校の訪問調査。 (a)に関しては、研究代表者は本科研とカトリック教育学会共催シンポジウム、カトリック神学会、パリでの学会(ENOJP)、西日本哲学会で発表および講演を行い、成果を論文として公刊した。特に、4月10日には本課題に関するこれまでの研究成果をまとめた単著書『キリシタン時代の日本とイエズス会教育』を公刊した。また、研究分担者および本科研の非常勤研究員(島村絵里子氏)もそれぞれの所属学会で研究成果を積極的に発信し、単著書の公刊もあった。 (b)に関しては、昨年度の第1回シンポジウムに続き、本年度は4回にわたり本科研とカトリック教育学会共催シンポジウムを企画・開催した。第2回シンポジウムは、研究分担者川村信三氏を中心に、オックスフォード大学のアラン・ストラザン氏他による提題を行った。第3回シンポジウムは道徳教育を中心にカトリック教育学会および文部科学省から提題者を募って開催した。第4回シンポジウムはキリスト教と文化の対話について、カトリック教育学会のメンバーを中心に開催した。第5回は16・17世紀のイエズス会教育をテーマに研究分担者根占献一氏および研究代表者自身が提題を行った。 (c)に関しては、研究代表者はイエズス会が運営する広島学院を訪問し、哲学対話の実践を試みた。他、日本国内におけるイエズス会学校の最高指導者である高祖敏明氏をはじめ、研究分担者はそれぞれの立場からイエズス会学校を中心にカトリック学校の実態についての認識を深めた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者が本課題に関するこれまでの研究成果をまとめた単著書『キリシタン時代の日本とイエズス会教育』を公刊するなど、文献的研究に関しては研究代表者および各研究分担者は順調に研究成果を発信している。また講演会等の開催に関しては、カトリック教育学会との共催シンポジウムを精力的に開催している。さらに学校への訪問・調査に関しては、研究代表者自身広島学院中高等学校を訪問する機会を持つことができた。
|
今後の研究の推進方策 |
文献的研究に関しては、文献・資料の分析・研究を継続するが、その結果を学会・研究会等に発信してこれを世に問う活動の方に重点を移す。講演会等に関しては、これまでの研究会を拡大する形で、カトリック教育学会との共催シンポジウムとして年に4回程度開催する。さらには、イエズス会を中心とする修道会学校の訪問調査を継続する。 これまでの研究内容を、別途研究成果公開促進費(学術図書)を申請し、『カトリック系人文主義教育の展開と意義(仮)』、『カトリック系人文主義教育と日本(仮)』の2巻構成で、各巻約400頁程度の図書としての出版するための計画の検討に入る。出版社としては岩波書店、創文社もしくは知泉書館を候補として考えている。
|