• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

幼児期・児童期の情動発達アセスメント・スケールの開発と保育・教育への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15H03508
研究機関東北大学

研究代表者

本郷 一夫  東北大学, 教育学研究科, 教授 (30173652)

研究分担者 高橋 千枝  東北学院大学, 文学部, 准教授 (00412916)
相澤 雅文  京都教育大学, 教育創生リージョナルセンター機構, 教授 (10515092)
平川 久美子  石巻専修大学, 人間学部, 助教 (30711246)
須田 治  首都大学東京, 人文科学研究科, 客員教授 (50132098)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード幼児 / 児童 / 情動 / 「気になる」子ども / 典型発達 / ASD傾向 / ADHD傾向
研究実績の概要

2018年度は、幼児期・児童期の情動発達に関する研究として、大きく3つの研究を推進した。第1に、先に収集した児童期の情動発達データの分析である。この研究では、児童期の「気になる」子ども1071名と同じクラスの同性・同年齢の典型発達児1071名について、担任に情動発達の特徴と行動特徴について尋ねた。その結果、(1)「気になる」児童は、全般的に情動発達が遅れていること、(2)とりわけ<理解><共感>領域における遅れが大きいこと、(3)その点から抑制だけを教えても行動統制が難しいため、情動の理解と表現を同時に教えるアプローチが必要であることが示唆された。
第2に、児童期における情動発達、他者視点取得、情動理解に関する自己評価との関連を小学1~4年生を対象に実験的に検証する研究を行った。その結果、(1)情動理解得点は低学年から中学年にかけて上がること、(2)視点取得課題の得点と情動理解得点は関連していること、(3)情動理解得点と情動理解についての自己評価は、低学年では関連しないが、中学年になると正の相関を示すようになることから、中学年では情動理解に関する自己認識が形成されることが示唆された。
第3に、幼児期における情動発達と行動特徴との関連を検討した。4~6歳児1068名を対象に保育士に対する質問紙調査を行った。その結果、(1)4際から5歳にかけて情動の発達が著しいこと、(2)全体として、<抑制>が発達し、<表情による表現>は減少し、<言葉による表現>が増加すること、(3)ADHDの特徴が顕著な子どもは<抑制>が難しいこと、(4)ASD傾向が顕著な子どもは、他者の情動<理解>が難しいことが示唆された。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (20件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (10件) 図書 (6件)

  • [雑誌論文] 「気になる」子どもと発達障害2019

    • 著者名/発表者名
      本郷一夫
    • 雑誌名

      日本臨床矯正歯科医会雑誌

      巻: 30 ページ: 6-10

  • [雑誌論文] 順調な発達を示したある男児の10年間にわたる「水曜教室」でのかかわり2019

    • 著者名/発表者名
      本郷一夫・松本恵美・工藤 渓・九里真緒
    • 雑誌名

      東北大学大学院教育学研究科先端教育研究実践センター年報

      巻: 19 ページ: 105-115

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 児童期の情動発達とその特異性に関する研究 -「気になる」子どもと典型発達児の比較-2019

    • 著者名/発表者名
      本郷一夫・平川久美子・飯島典子・高橋千枝・相澤雅文
    • 雑誌名

      東北大学大学院教育学研究科研究年報

      巻: 67(2) ページ: -

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 幼児期における情動表出の理解と日常場面における情動表出との関連2019

    • 著者名/発表者名
      平川久美子
    • 雑誌名

      石巻専修大学研究紀要

      巻: 30 ページ: 113-117

  • [学会発表] 児童期の情動発達に関する研究1 ―学年による差の検討―2019

    • 著者名/発表者名
      本郷一夫・山本 信・工藤 渓
    • 学会等名
      日本発達心理学会第30回大会
  • [学会発表] 児童期の情動発達に関する研究2 ―情動理解と他者視点取得との関係についての検討―2019

    • 著者名/発表者名
      山本 信・本郷一夫・工藤 渓
    • 学会等名
      日本発達心理学会第30回大会
  • [学会発表] 児童期の情動発達に関する研究3 ―情動理解と情動理解に関する自己認識との関係―2019

    • 著者名/発表者名
      工藤 渓・本郷一夫・山本 信
    • 学会等名
      日本発達心理学会第30回大会
  • [学会発表] 幼児期の情動発達と行動特徴との関連に関する研究1-情動の年齢別特徴-2019

    • 著者名/発表者名
      本郷一夫・飯島典子・平川久美子・高橋千枝
    • 学会等名
      日本教育心理学会第61回総会
  • [学会発表] 幼児期の情動発達と行動特徴との関連に関する研究2-行動特徴と年齢との関係-2019

    • 著者名/発表者名
      飯島典子・平川久美子・高橋千枝・本郷一夫
    • 学会等名
      日本教育心理学会第61回総会
  • [学会発表] 幼児期の情動発達と行動特徴との関連に関する研究3-情動発達とADHD傾向との関連-2019

    • 著者名/発表者名
      平川久美子・高橋千枝・本郷一夫・飯島典子
    • 学会等名
      日本教育心理学会第61回総会
  • [学会発表] 幼児期の情動発達と行動特徴との関連に関する研究4-情動発達とASD傾向との関連-2019

    • 著者名/発表者名
      高橋千枝・本郷一夫・飯島典子・平川久美子
    • 学会等名
      日本教育心理学会第61回総会
  • [学会発表] 児童期の情動発達とその特異性に関する研究9 -情動項目の判別分析による「気になる」児童の特徴-2018

    • 著者名/発表者名
      本郷一夫・平川久美子・飯島典子・高橋千枝・相澤雅文
    • 学会等名
      日本教育心理学会第60回総会
  • [学会発表] 児童期の情動発達とその特異性に関する研究10 -「気になる」児童の表情および言葉による情動表現の特徴-2018

    • 著者名/発表者名
      平川久美子・飯島典子・高橋千枝・相澤雅文・本郷一夫
    • 学会等名
      日本教育心理学会第60回総会
  • [学会発表] 児童期の情動発達とその特異性に関する研究11 -「気になる」児童の共感に影響する要因の検討-2018

    • 著者名/発表者名
      飯島典子・高橋千枝・相澤雅文・本郷一夫・平川久美子
    • 学会等名
      日本教育心理学会第60回総会
  • [図書] 生態としての情動調整2019

    • 著者名/発表者名
      須田治、本郷一夫
    • 総ページ数
      120
    • 出版者
      金子書房
    • ISBN
      978-4-7608-9576-2
  • [図書] 保育の心理学2019

    • 著者名/発表者名
      本郷 一夫、飯島 典子
    • 総ページ数
      164
    • 出版者
      建帛社
    • ISBN
      978-4-7679-5091-4
  • [図書] 子ども家庭支援の心理学2019

    • 著者名/発表者名
      本郷 一夫、神谷 哲司
    • 総ページ数
      160
    • 出版者
      建帛社
    • ISBN
      978-4-7679-5092-1
  • [図書] コミュニケーション発達の理論と支援2018

    • 著者名/発表者名
      藤野博、本郷一夫
    • 総ページ数
      128
    • 出版者
      金子書房
    • ISBN
      978-4-7608-9571-7
  • [図書] 実践研究の理論と方法2018

    • 著者名/発表者名
      本郷一夫
    • 総ページ数
      128
    • 出版者
      金子書房
    • ISBN
      978-4-7608-9572-4
  • [図書] 発達心理学2018

    • 著者名/発表者名
      本郷一夫
    • 総ページ数
      221
    • 出版者
      遠見書房
    • ISBN
      978-4-86616-062-7

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi