本研究では、室温原子層堆積法を活用し、従来、膜種が単元素酸化物に限られていたところを、複数の有機金属ガスの競合吸着反応を評価し制御することで、複合酸化物堆積法を構築することを目的とした。本研究では、アルミナシリカ膜を題材に。材料ガスの飽和吸着特性を調べ、Al/(Al+Si)濃度比で0.4から0.8の範囲で可変できることを明らかにした。アルミナシリカ膜はカチオン吸着膜としての特性を持ち、水質汚染フィルターとして使える可能性を見出した。また同膜は色素増感太陽電池の光電極に適用することで、光電流を増強させ、発電効率を向上させる効果があることを見出した。
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