新規ナノ加工技術の開発を目的として、紫外線照射による高分子粒子への空孔形成の詳細について検討した。空孔形成には酸素とヒドロキシルラジカルが必須であることを示した。さらに、①空孔は高分子粒子の粒径が250 nm程度であれば中心部に、それ以上では下部に形成すること、②空孔の形成位置は媒体の屈折率に影響を受けること、③紫外線の入射角によって空孔形成位置が制御でき、高分子粒子に複数の空孔を形成できること、および④粒子以外に高分子薄膜にもナノ空孔を作製できることを実証した。また空孔の詳細な構造解析には3Dトモグラフ法が、空孔形成の位置予測にはFDTD法が有効であることも明らかにした。
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