4次のデルタシグマ型ADC回路を用いたアナログデジタル混在ASICを開発した。新型ASICの単体性能試験を、専用基板を製作した上で行った。結果として、2016年に打ち上げた「ひとみ」衛星搭載ASICを上回る線形性能を実現した。放射線耐性を測定した結果、高度550km 軌道傾斜角30°の軌道におけるラッチアップの起こる頻度の上限値を、48年に一度(90%信頼度)と求めた。実際にはラッチアップしても熱破壊を防ぎつつ電源をオフ・オンする機構を設けるため、本研究で開発したASICを用いた場合のCCDカメラのラッチアップ耐性は問題ないと言える。
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