研究課題
基盤研究(B)
中国チベット自治区の羊八井宇宙線観測所にある広視野宇宙線望遠鏡チベット空気シャワー観測装置と地下水チェレンコフ型ミューオン検出装置を連動し、100 TeV (10の14乗 電子ボルト) 超領域の宇宙ガンマ線を超低雑音で観測する研究である。これらの装置を使って、世界で初めて100 TeVを超えるガンマ線が「かに星雲」から到来していることを有意に検出した。また、MGRO J1908+06 からの100 TeV超ガンマ線も有意に捉えた。
宇宙線物理学
本研究では、今まで誰も検出することができなかった100 TeV (10の14乗 電子ボルト) を超える最高エネルギーの宇宙ガンマ線を観測することに成功した。100 TeVを超える高いエネルギーのガンマ線を観測した本研究は、物理学的には未だ解明されていない宇宙線の起源と加速に重要な知見を与えるとともに、天文学的には新しいエネルギー領域のガンマ線天文学を切り開くものである。