| 研究課題/領域番号 |
15H03692
|
|---|
| 研究機関 | 九州工業大学 |
|---|
研究代表者 |
松平 和之 九州工業大学, 大学院工学研究院, 教授 (40312342)
|
|---|
| 研究分担者 |
富安 啓輔 株式会社日産アーク(マテリアル解析部、デバイス機能解析部), マテリアル解析部,デバイス機能解析部, 主任研究員 (20350481)
渡邊 功雄 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 専任研究員 (40260195)
小野田 繁樹 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (70455335)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
| キーワード | 金属絶縁体転移 / イリジウム酸化物 / パイロクロア酸化物 / 磁気構造解析法 / ミュオンスピン緩和 / 偏極中性子散乱 / 第一原理計算 |
|---|
| 研究実績の概要 |
金属絶縁体転移を示すパイロクロア型イリジウム酸化物Ln2Ir2O7において，(1)金属絶縁体転移の機構解明，(2)絶縁層のall-in/all-out型磁気秩序の特性究明， (3)キャリアドープによる新奇物性の創出を目的として，多面的な測定手法(輸送特性，磁化測定，中性子散乱，ミュオンスピン緩和など)と第一原理計算をベー スにした理論計算手法を連携して研究を行っている。
松平はLn=Nd及びEu, Yの輸送特性におけるホールドープ効果から量子臨界性について調べた。磁化や比熱測定も行った。また，ミュオンスピン緩和に用いる多結晶資 料の合成を行った。ヘリウム3クライオスタットを用い，ホールドープされた(NdCa)2Ir2O7の電気抵抗を0.35Kまで測定し，Ca7%で1.5K，Ca10%で1.1Kで磁気転移を示すことを確認した。
渡邊は希土類が非磁性のLn=Eu, Yにおけるホールドープ系のミュオンスピン緩和測定を行い，磁化及び輸送特性と合わせ磁気相図を確定した。Ln=EuとYでは消失するホールドープ濃度依存性が異なることを明らかにした。
富安は計画通り前年度までに測定していたNd2Ir2O7偏極中性子散乱実測データを活用し、高度数理科学を用いた磁気構造解析法の論文を公表した。
小野田は昨年度までに、正四面体の頂点上のイリジウム原子を囲む酸素原子の八面体IrO_8が、頂点を共有して連なっているパイロクロ物質Ln2Ir2O7の電子構造を理論的に解析してきた。この系の中性子磁気散乱の第一原理計算を進めたが、なお、コードの開発と既知の物質でのテストが引き続き必要である。一方、IrO_8の八面体が面共有して連なっているスピネル物質Ir2O4の電子構造を理論的に解明した。その結果、この系が高温量子スピンアイスとしてふるまうことが分かった。
|
| 現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
| 今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
