研究成果の概要 |
これまでの1,3-butadiene(BD)の励起状態における構造に関する知見に基づき,立体効果もしくは質量効果により励起緩和経路を制御することを目的とし,BDの末端水素原子をメチル基(-CH3)により置換した,1,3-pentadiene(PD)及び2,5-dimethyl-2,4-hexadiene(DH)の光励起緩和ダイナミクスを観測した.励起緩和後のDHの光電子スペクトルのみが大きく変化した. 理論計算によると,DHの円錐交差での構造は,立体障害のため他の二つと大きく異なる.そのため,基底状態緩和後,励起された分子振動が異なる.相互作用モードの違いによりスペクトルが異なると考えられる.
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