レーザー冷却された気体原子イオンを用いた量子インターフェース、量子シミュレーション、光時計などの応用では、関与するイオンの個数をいかに増やせるかが性能向上のための重要な課題である。多数個イオンと光との相互作用を一様にするためにはイオンを等間隔に配列させる必要があるが、従来のイオン捕獲技術では不可能であった。本研究課題では微細加工技術を駆使した特殊な電極を開発し、超高真空中に17個のカルシウムイオンを15μm間隔で1列に配列させる電場を発生させた。さらに各々のイオンの位置での実際の電場を高精度に測定する方法を確立し、結果を電極電圧にフィードバックすることによりイオン列の等間隔性の向上に成功した。
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