研究課題
本研究の目的である、重元素多価イオンからのEUVスペクトルとそのZ依存性に関する分光データベースの構築に向けて、引き続き、各実験装置におけるEUVスペクトル観測実験および分光データ解析を行った。本年度は最終年度であり、研究のまとめとして、これまでに得られた分光データの整理および国際会議等における成果発表を重点的に行った。分担者の坂上が担当するコンパクトEBIT(CoBIT)装置においては、引き続き各種重元素の計測を続け、タングステンおよびレニウムの電気八重極子遷移の発光線を世界で初めて観測し、理論的に予測される強いZ依存性も確認された。代表者および分担者の田村が担当するLHD装置では、これまでに得られた分光データの解析をさらに進展させるとともに、データベース化に向けてデータサーバを整備した。分担者の東口(宇都宮大)が担当するレーザー生成プラズマでも、引き続きスペクトルの観測とデータ解析を進め、レーザー波長依存性、二重パルス照射による遅延時間依存性などを明らかにした。また、分担者の村上や海外研究協力者とも協力して、Hullac、Cowan、FACの各種コードによる各元素の原子構造計算および衝突輻射モデルとの比較を進展させ、多価イオンのデータ整備とデータ評価についての検討を進めた。上記のLHDおよびCoBIT実験に関連する成果については、9月に行われた「多価イオン物理国際会議」において坂上の招待講演、鈴木のポスター講演にて発表した。また、12月に行われた「オーストラリア物理学会会議」にて鈴木が招待講演を行った。さらに、X-Ray Spectrometry誌にこれまでのLHD実験に関する成果をまとめて鈴木が投稿し、論文の掲載が決定している。レーザー生成プラズマに関連する成果は、11月に行われた「原子分子データとその応用に関する国際会議」にて東口が招待講演を行った。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 9件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (18件) (うち国際学会 8件、 招待講演 7件)
X-Ray Spectrometry
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
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