光照射により着色し、速やかに自発(熱)消色する高速フォトクロミズムは様々な分野での応用が期待される。本研究では、通常、高い着色熱安定性で知られるジアリールエテン系の6π電子環状反応系における着色体の不安定化と自発消色反応の高速化を目的とした。具体的には、分子構造への摂動、着色閉環体における多環式化合物への置換基導入による分子歪みの誘起等により、着色反応の高速化を実現した。また、高速フォトクロミズムと同一の分子構造をプラットフォームとしたキラル光学特性をスイッチングする分子システムの開発を行った。
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