半導体/LED向けウエハなどの次世代ナノ平滑面に要求される微小欠陥の高精度検出実現に向けて,ナノ熱収支場を利用した全く新しい非接触欠陥検出原理を提案した.薄膜抵抗体からなるナノ熱収支場生成素子を試作して高感度な熱収支場の変動検知を実現するとともに,プローブ先端変位・チルト検出機能を有するナノ間隙プローブを構築した.さらに,素子-測定面間の接触を高感度に検知して素子-測定面間に安定したナノ間隙を生成する手法を確立するとともに,素子-測定面間のせん断方向に相対変位を与えた際の素子出力変動をモニタすることで,非接触状態で測定面上の凹凸形状を高感度に検出できることを実験的に明らかにした.
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