エンジン燃焼塔内で生成する多環芳香族炭化水素(PAH)の生成・排出抑制に資する反応機構の研究を行った.エンジンを模擬した圧縮膨脹反応装置を用いて,飽和炭化水素および芳香族炭化水素の混合燃料の着火燃焼特性を検討した結果,オクタン価と良い相関があることが解った.また,芳香族炭化水素から生成するPAH類の生成抑制には,酸素当量比3以下に抑える必要があることを直接的に確認した.芳香族炭化水素を含む混合燃料からPAHが生成する反応モデルを構築し,模擬エンジン燃焼条件におけるPAH生成をシミュレーションで確認した結果,実験と同様に,酸素当量比3以下に抑制することが重要であることが解った.
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