本研究課題においては,大出力の減速機付き駆動装置を逆可動化し,外力に対して柔軟に反応する位置制御および力制御を実現するための各種要素技術の開発と理論研究を行った.得られた成果のうち主なものは下記のとおりである.(1)新しい摩擦補償制御手法を確立した.これにより,弾性のある駆動機構においても効果的な摩擦補償を行うことが可能になった.(2)スライディングモード理論にもとづいたノイズ低減フィルタの数値的性質を明らかにし,位置制御と力制御における有用性を明らかにした.(3)モーターが飽和する場合にも安全に動作する新しい力制御手法を提案した.
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