カリウムイオンエレクトレット法の長期信頼性を担保するため、エレクトレット帯電電圧の劣化原因となる水分に対する保護膜を検討した。まずカリウムイオンエレクレット法の帯電原理を確認し、さらにシリコン窒化膜を表面に堆積し帯電実験を行ったところ、シリコン窒化膜がカリウムイオン移動のバリアとなって帯電しないことが判明した。この結果をもとに、帯電後に堆積できる保護膜として、パリレンC膜による高温高湿加速試験を行ない、85℃90%Rhの条件で、-1dB劣化寿命が50時間以上あることが判明した。またエレクトレットコンデンサーマイクロフォンの音圧感度も、85℃70%の条件では20時間以上ほぼ一定であった。
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